エクスプレッションを使っているときに、アレ??違うエクスプレションマップになってる!!っといった経験はないでしょうか?私も何度もあります!今日は大量のエクスプレッションマップを使う際の注意点と管理の仕方をお伝え致します。
Cubase Tips #40【ExpMap】エクスプレッションマップの命名規則と動作検証!!
Cubase Tips #43【ExpMap】エクスプレッションマップのグループ分け??
でエクスプレッションマップの動作検証はだいぶん進みました。これまでに、ブログ内でも100個程のエクスプレッションマップExpressionMapを配布してきました。
それらを全て同時に使う事はないと思いますが、オーケストラ音源などを使うときは、20個以上はエクスプレッションを読み込むことになります。今日は、大量のエクスプレッションマップを使う際の注意点と管理の仕方についてお伝え致します。
今回お伝えしたいことは2つです。
1.エクスプレッションマップは消さずに、必ず新規作成!
2.テンプレートには全てのエクスプレッションマップを読み込んでおく!
1.エクスプレッションマップは消さずに、必ず新規作成!
エクスプレッションを使っているとき、アレ??違うエクスプレションマップになってる!!っといった経験ありますよね。プロジェクトを開き直した際に、変わっていることもあります。(Cubaseにバグが残っているかもしれない)バグの可能性もありますね。使う側としては、サポートにバグ報告をする以外に改良することはできません。しかし、しっかりと挙動を把握していれば、未然に防ぐことはできます!
画像左枠の中には、プロジェクト内のすべてのエクスプレションマップが入っています。Cubase上でのエクスプレションマップの割り当ては、上から何番目のマップなのかという情報しかもっていないようです。ですので、制作途中で、30個あるエクスプレッションマップの上から15番目を消すと、16番目以降の割り当てが1つずつズレていきます!!
この動作は、出る時と出ない時があります。ですので、もし誤って消してしまった際は、エクスプレッションマップの割り当てを確認してください!
参考に下の動画でエクスプレションマップがずれていく様子を見ることができます。トラックを再度読み込んでみると、エクスプレションマップがずれていることがわかります。
Violin1を消すと、Violin2の割り当てがViola、Violaの割り当てがCelloになってしまっています。この動作は、発生する時と発生しない時があるのも困りものですね。
しかし、この挙動を知っていることで、しっかりと回避することはできます!制作が終わるまでは、エクスプレッションマップは消さないことが大切です。
テンプレートなど、最初から多くのエクスプレッションマップを読み込んでいる場合は、定期的にチェックしましょう!トラックプリセットを使って、新規トラックを追加していく方法も回避策の一つです。トラックプリセットはエクスプレッションマップのデータもしっかり記録されるので便利ですね!素晴らしいです。
エクスプレッションマップは、実装後あまり改良が加えられてきませんでした。なぜ、エクスプレッションマップ設定で並び替えが出来ないのだろうと思っていましたが、問題はこの割り当ての仕方にあるみたいですね。
個々のエクスプレッションマップを認識している訳ではなく、あくまで上から何番目のエクスプレションマップをこのトラックに割り当てます。という相対的な割り当ての仕方になっている。ここを絶対的な割り当て(エクスプレッションマップにIDを入れるなど)に変更していくことで割り当ての不一致はなくなると思います。
先日の10.5バージョンアップでマクロウィンドにかなり改良が入りました。このような細かい部分にも、改良が入りだしているので、エクスプレッションマップの改良が行われることも期待したいです。
2.テンプレートには全てのエクスプレッションマップを読み込んでおく!
あなたは、別のプロジェクトからエクスプレッションマップを割り当てたトラックインストゥルメントをドラック&ドロップしたことはあるでしょうか?その際、トラック情報(エフェクト,EQ設定)と音源の音色情報などは、しっかりとコピーされます。しかしエクスプレッションマップはコピーできません。
これは、現状10.5の最新のプロジェクトファイルのトラック読み込みでもできないようです。
読み込みだトラックのエクスプレッションマップが、開いているプロジェクト内に存在しない場合、エクスプレッションマップは割り当てされません。これを解決するためにはテンプレートには全てのエクスプレッションマップを読み込んでおく!ことをオススメします。
テンプレートに最新のエクスプレッションマップを用意しておくことで、別プロジェクトから読み込みだトラックにも、エクスプレッションマップを割り当てることができます。
注:エクスプレッションマップの名前は同一にしましょう!
名前が違うクスプレッションマップを割り当てていた場合は、プロジェクト間での再割り当てはできませんので、ご注意くださいませ。これも命名規則の統一の重要性の一つです!
以上、エクスプレッションマップを使っていく上での、注意点と管理の仕方をお伝えしました。エクスプレッションマップExpressionMapはとても便利な機能であることは、確かなので、今後もフル活用していきたいですね。このような挙動も含めて、あなたの制作にもうまく取り入れて、作業効率をUPして頂ければ幸いです。