これをやろうとしたのはアタックアーティキュレーションと合わせて、リリースアーティキュレーションも切り替えがしたい音源があったからです。
今日はこれらのCC入力をエクスプレッションマップExpressionMapを使ってより簡単に行って行けるようにします!
先日、エクスプレッションマップを配布したBest Service Forest KingdomⅡには、このアタックとリリースを扱える音色がいくつかありました。
これまで、コントローラーレーンにCCを書いて対応してきました。しかし、これを書くのはかなり手間です。
CCナンバーが違うものを沢山書いていくと、コントローラーレーンの切り替えも頻繁に必要になります。さらに、これがプリセットに入っていないとなるとかなり大変です。
そこで、今回使っていく機能はエクスプレッションマップExpressionMapのグループ分けです。
これは、エクスプレッションを同時に4個使う機能です!
それでは、早速先ほどの「Aztec Clay Flute Ⅱ_BSFK」の音色を例にしてエクスプレッションを作って行きましょう。
1.音源側の設定をする
リリース切り替えのボタン上で右クリックをすることで、割り当てをカスタマイズすることができす。
出来るだけデフォルトで使いたいので、CCナンバーデフォルトのままで、それぞれCC1~4になっています。
今回は「invertにチェック」を行います。
このinvertにチェックをいれると、CC値0の時にOFF CC値127の時のONになります。デフォルト状態だと、これが逆になっていてわかりにくかったので、ここだけカスタムすることにしました。
2.エクスプレッションマップを組んで行く
新規サウンドスロットを5つ作ります。各リリースのバリエーションとリリースをなしにするスロットになります。
そして、割り当てられたCCナンバーを出力するよう、出力マッピングを組んで行きます。
Release1 をONにする場合は
CC1 127
CC2 0
CC3 0
CC4 0
を出力するようにマッピングしていきます。これをRelease1~4と全てをOFFにするNon Releaseの全部で5つを準備します。
これでリモートキー(C6~G6)を押したときそれぞれのリリースアーティキュレーションがONになります。
それでは、早速ピアノロール上で打ち込んで行きましょう!
先程のCC1~4のデータをリリースアーティキュレーションに置き換えました。
しかし、これが思っていたように動作しませんでした!
再生をしても、リリースアーティキュレーションのCC出力は行われず、グループ2のアーティキュレーションは動作しませんでした!残念です。
今回は思ったように動作をすることができませんでしたが、発想いいと思うので、これが思い通りに動くよう検証を続けて行きます。
Cubaseの取説内の説明では、各グループはグループ自身に対して排他的です。優先順位が最も高いのはグループ1と書かれているので、同時利用できないというわけではないと思います。
この動作の解決策を知っている方がいましたら、ぜひ下のメッセージボックスから教えて頂ければ幸いです!
2019年12月13日追記
早速、コメントで動作方法をお伝え頂けました!反復複製(共有コピー)とエクスプレッションマップのエディットによってグループ2の動作も同時に行う事はできるようです。
やはり、1トラックに1つのアーティキュレーションデータが扱える仕様のようですね。貴重は検証結果ありがとうございます。
詳しい動作方法が知りたい方は、下のコメント欄を参考にしてみてくださいませ。
結局、アッタクアーティキュレーションとリリースアーティキュレーションをグループ1にまとめました。そうすることで、うまくCCが音源側に送信されます。
実用を考えると、アッタクアーティキュレーションを指定した時にリリースアーティキュレーションを全てOFFするのが今の所一番良さそうです。
エクスプレッションマップの視認性はグループ分けの時よりも劣りますが、リリースアーティキュレーション用のCCを書くことはなくなったので、作業はだいぶん楽になりました。
あなたもブラックフライデーセールでゲットした音源のエクスプレッションマップを作って、その音源をフル活用していってくださいませ!!
《反撃の狼煙》
CCをターゲットにして動作する自作のアーティキュレーションをグループ1,2,3,4と分けて組んだときグループ1のみが動作する問題は仕様なのでしょうかね。困っていたのですが、準備に手間がかかりますがグループごとにMIDIトラックを作成することで解決しました。
エクスプレッションマップに用意したグループの数が4つあれば、グループ2のみのエクスプレッションマップ、グループ3のみのエクスプレッションマップ、グループ4のみのエクスプレッションマップを作成しておきます。
つぎにMIDIトラックを3つ新たに作成します。
元からあるVSTインストゥルメントトラックにはグループ1〜4までが設定されたエクスプレッションマップを適用し、新しく作ったMIDIトラックにはグループごとのエクスプレッションマップをそれぞれ適用します。
例)
・VSTインストゥルメント(グループ1〜4)
・MIDIトラック(グループ2)
・MIDIトラック(グループ3)
・MIDIトラック(グループ4)
VSTインストゥルメントトラックにあるMIDIイベントをMIDIトラックすべてに反復複製します。
準備は以上です。
VSTインストゥルメントトラック側のMIDIイベントを開いてグループ2,3,4のアーティキュレーションを操作すると、反復複製によって他のMIDIイベントのアーティキュレーションも同期しますので、4つまでのアーティキュレーションがひとつの画面で同時に動作します。
これらの準備さえ完了すれば本来の目的どおりの操作が行えると思います。
もし反復複製したMIDIイベントのMIDI信号の重複が気になるようでしたら、作成したMIDIトラックのMIDIエフェクトにDensityをそれぞれインサートし0%にしてください。アーティキュレーション情報だけが送信されるようになります。
岸田様、コメントありがとうございます!
グループ1のみが動作するのは仕様ですかね。取説の説明文だけでは何とも掴みにくい部分です。
こんなやり方で動作させることができたいんです。早速、実践させてもらいました。
なかなかに下準備が大変でしたが、確かに目的の動作はできました!貴重は検証結果ありがとうございます!!
やはり、現状はエクスプレッションマップ(アーティキュレーションデータ)は1トラック内に1つを扱うことができるみたいですね。
リモートキーで、グループ2のアーティキュレーションデータを録音してみると、グループ1が消えていくのもこれが理由かもしれません。
今後のエクスプレッションマップのアップデートにも期待したいです!
そんな方法使わず単一トラックのキースイッチだけで実装できます。ちょっとした条件付きで教えられますので、もし必要であれば個人的に連絡くださいませ。
いつもコメントありがとうございます。グループ分けの解決策があるのでしょうか?!?!単一トラックで扱う事が出来ると、とても使い勝手が良くなりそうです。ぜひ教えて頂きたいです!!
条件付きとのことなので、docomokiraiあっとgmail.com にメールを送らせて頂きます。よろしくお願い致します。